2025年6月25日(水)、和歌山城ホールにて、デザイン経営価値共創支援事業「VALUE -WAKAYAMA Design Management-」のキックオフイベントを開催いたしました。
本事業は、和歌山県内の中小事業者の方を対象に、デザイン経営の考え方を学び、企業の“自社らしさ”を起点とした組織・事業の変革を進めていただくことを目的としています。
そして今回のイベントは、本事業に関心を寄せていただくことを目的として開催いたしました。
当日は、和歌山県内の中小企業経営者やデザイナー、ビジネスパーソンの方々を中心に、会場・オンラインあわせて約90名の方々にご参加いただきました。
冒頭には、ミテモ株式会社 代表取締役 澤田より、デザイン経営についてのご説明やこれまでのVALUEのあゆみを共有いたしました。

第1部 理念経営2.0 – 理念を軸に意義ある会社を経営する
株式会社BIOTOPE 代表 佐宗邦威氏より、企業理念の機能・重要性 および Mission/Vision/Value (MVV)のそれぞれの役割に関して、ご講演いただきました。「企業理念とは『働く意義の物語を生み出すための問いかけ』であり、理念に基づいた独自の仕組みをデザインすることが重要である」と語る佐宗さん。さらに、MVVが果たすそれぞれの役割やその意義についても、具体的な事例を交えながら丁寧に解説してくださいました。社内の一人ひとりが企業の存在意義を哲学することの必要性に、多くの参加者が気付かされる機会になりました。

第2部 パネルトーク「実践者たちとの深堀。地域企業におけるデザイン経営の現在地。」
続く第2部では、パネリストとして株式会社BIOTOPE 代表 佐宗邦威氏、株式会社タカショーデジテック 代表取締役社⻑ 古澤良祐氏、designNAP / inquess 代表 ビジネスデザイナー 藤⼾佐千世氏をお招きし、ミテモ株式会社 代表取締役 澤田がモデレーターを務め、パネルトークを実施いたしました。実践の最前線でご活躍されているパネリストの皆様から、理念やMVVを日々の業務にどう活かしているか、また現場の納得感を得るためにはどのような工夫や姿勢が求められるのかについて、リアルなご経験を交えてお話しいただきました。また質疑応答では、参加者から寄せられた率直な質問にも一つ一つ丁寧にご回答いただき、現場ならではの視点がより一層共有される場となりました。

第3部 VALUE 過去参加事業者によるパネルトーク 「参加事業者たちが語る、デザイン経営による自社の変化とこれからの展望」
最後の第3部は、パネリストとして過去のVALUE参加事業者様を、モデレーターとしてWiT design works 代表 和田翼氏をお招きし、パネルトークを実施いたしました。参加事業者より、株式会社シマムラ 坂野和香氏、株式会社浅井良工務店 知念久珠 氏、日出手袋工業株式会社 川端昌徳氏にご登壇いただき、参加のきっかけやVALUEを通じて得た学び・社内の変化について深堀を進めました。その中でも、「VALUEに参加して様々な人と関わることで、自分たちが当たり前だと思っていたことが、他にはない強みだと気づくことができた」「事業者にとってはこの上ない恵まれた機会だと思う」といった非常に前向きで力強い声が寄せられました。

イベント終了後、参加者の方々からは「VALUEに大変興味が湧いた」「トークセッションがとても聞き応えがあり、自社と照らし合わせながら現在地を確認することができた」「前年度よりもさらに濃度が濃くなっていて羨ましい」といったお声をいただきました。
ご参加・ご登壇いただいた皆様、誠にありがとうございました。
次回以降は、「デザイン経営とは何なのか」をより実践的に学ぶためのワークショップを開催いたします。参加型のワークショップを経て、社内で実践できるデザインのエッセンスを持ち帰っていただくことができます。ご興味をお持ちの中小企業・支援者の皆様は奮ってご応募ください。
https://wakayamavalue.com/open